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【漫画】マーズ/横山光輝

マーズ (1) (秋田文庫)マーズ (1) (秋田文庫)
(2000/09)
横山 光輝

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ぼくはね 地球人が恐ろしい破壊兵器を持つようになったら
ぼくの手で滅ぼすようにセットされた人間なんですよ
(1巻より)




「三国志」「バビル2世」などで知られる横山光輝氏のSF作品です。地球の運命を背負わされた少年の戦いを描いた本作は、超能力者&ロボットの戦いでありながら、単純な力のぶつかり合いではなく、策の読み合い・心理的な揺さぶりなどの頭脳戦が繰り広げられる点が大きな魅力といえます。また、物語が後半になると、主人公・マーズの敵が誰なのか分からなくなってくる展開となり、そして多くの少年読者にトラウマを植え付けたラストへと突っ走ります。今までの展開をひっくり返すかのようでいて、よく読むと必然であるこのラストは本当に衝撃的。存亡の危機に曝されたとき人間はどうするのか、道徳とは何か、簡単明瞭にして答えの出ない問題を考えさせられます。

文庫版にしてたった3冊という短い物語ではありますが、その濃度はかなりの読み応えがあり、さすがは大御所の手腕と唸らされます。また、すっきりと見やすく、かつ淡白にならない画面構成のため、誰にでもお勧めできる作品です。


では、内容を見てみましょう。



海底火山の噴火により日本に突如出現した秋の島新島。誰もいない筈のその島に、ひとりの少年がいた。記憶もなく、言葉すら話せない謎の少年は、レントゲンを撮っても頭部が写らない・日本語を異常な速さで習得する等、人間離れした特徴を持っていた。

少年の出現と同時期、ニューヨークでは、6人の男が集まっていた。
少年を「マーズ」と呼ぶ彼らは、マーズが目覚めたことを聞きつけ、彼との接触を図る。記憶を失ったマーズに、自分の正体を思い出させるために。
6人のうちの1人が、秋の島新島の海底に沈む巨大ロボット・タイタンのもとにマーズを案内し、このタイタンと、さらに地下に眠るロボット・ガイアーに関する真実を告げる。

「おまえが目覚めると同時に このタイタンも行動を開始する
 いうなれば偵察機のようなものさ
 そしてデータをガイアーに送る
 そのデータが安全と出ればガイアーは海底に眠り続ける
 危険と出れば動き始める
 この下にガイアーが眠っている タイタンのデータをキャッチしながらな」

「それで このガイアーが動き出せば なにが起こるんだ!?」

「呼応して世界に散らばる六体の神像が動き出し 地球は滅ぶ!!」


つまり、タイタンは「人間が危険な存在かどうか」を図る装置であり、タイタンが人間の攻撃で破壊され「人間は宇宙侵略をしかねないほど危険」と判明した場合、ガイアーが地球を滅ぼすということ。そして、その判断装置たるタイタンの起動トリガーがこのマーズ少年であり、ガイアーを操れるのもマーズだけ、そしてマーズが死んだ場合も自動的にガイアーが地球を滅ぼすことになっているのであった。6人の男は、地球を監視するために地球に潜んでいる宇宙人で、マーズも彼らの仲間であると言われ、身に覚えのないマーズは困惑する。彼は自分が何者であるのかも分からないまま、地球の命運を握る存在となってしまった。

しかし、マーズにとって、身元不明の自分の面倒を見てくれている病院の院長一家や、自分の第一発見者である新聞記者の新倉などの人間達との触れ合いからは、人間の残忍さや攻撃性を感じることはなかった。そこで、彼は自分の宇宙人としての使命を思い出すための猶予期間を10日間もらうことにする。もしもそれまでに彼がガイアーを使って地球を滅ぼさなければ、「マーズが死ねばガイアーが爆発する」というルールを用いて地球を滅亡させるため、6人の男たちが神体を駆ってマーズを殺すこととなる。

10日間、人類の争いの歴史を学び、考え抜いたマーズであったが、やはり人類を滅ぼす気にはなることができなかった。その選択を知った6人の男たちは、マーズを殺して地球を破壊しようと襲い掛かる。
ここに、人類の存亡を背負った少年の戦いが始まった。

戦いが苛烈を極める中で、マーズが巨大ロボットを操って神体と戦っていることが世間の人々に知られることとなり、彼は政治的・軍事的なキーマンとして監視され、保護されることとなる。それはマーズが死ねば地球が滅ぶ以上、当然の選択であった。
一方で、人間を敵視する神体の攻撃により、一般人にも多くの被害が生じ始める。その結果、マーズが現れてから問題が起こるようになったとして、次第にマーズは疫病神扱いされていく。

さらに、六神体を全て倒しても、自動的にガイアーが爆発してしまうことが判明。
地球は、人類は、滅ぶ以外に道は無いのか?マーズの孤独な戦いは続く。



よく練られた設定に、最後まで読めないエンディング、意外性に富んだ神体のデザインや攻撃方法など、今読んでもなお新しく感じられる傑作です。かなり昔の作品ではあるものの、文庫版であれば比較的入手しやすく、お薦めですよ。
ちなみに「ゴッドマーズ」というタイトルでアニメ化されていますが、内容はほぼ別物ですので、アニメしか知らない方もこの機会に是非。
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